【企業向け】一から始めるYouTubeマーケティング運用ガイド

【企業向け】一から始めるYouTubeマーケティング運用ガイド

YouTubeマーケティングとは、主に自社YouTubeアカウントのコンテンツ運営をメインとした企業のマーケティング施策を言います。

現在、企業から注目され始めているYouTubeマーケティングについて、ここでは、YouTubeマーケティングの必要性を時代の背景から説明します。

また、実際に始める際の手順とポイントを詳細に解説しますので、参考になれば幸いです。

YouTubeマーケティングとは?

YouTubeマーケティングとは、20億人ものユーザー数を誇るYouTubeを媒体として使用し、自社のブランディングや商品の認知の向上を狙うマーケティング手法です。

では、YouTubeマーケティングは、なぜ今必要とされているのでしょうか。

YouTubeマーケティングの必要性

YouTubeマーケティングが必要とされる理由として、4つ挙げられます。
・動画需要の高まり
・利用ユーザー数の多さ
・動画広告市場の伸び
・5Gの到来

以下、順番に解説していきます。

動画需要の高まり

2021年5月24日に博報堂DYメディアパートナーズから発表された調査結果では、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末3つの合計メディア接触時間が、テレビの接触時間を超えました。

また、テレビの利用時間の代わりに、有料動画、無料動画のコンテンツを見る時間が増加しています。
このことから、ユーザーが接触するメディアは、テレビではなく、携帯端末であり、中でも動画視聴の時間が多くを占めていることが分かります。

引用:https://www.hakuhodody-media.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/05/HDYMPnews20210524.pdf

利用ユーザー数の多さ

YouTubeは、2021年5月時点で日本の18歳以上の月間利用者数が6,900万人を超えました。

引用:https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/marketing-strategies/video/youtube-recap2021-1/

主要SNSである、Twitter、Facebook、Instagram、TikTok、LINEと比べると、連絡ツールであるLINEの8,900万人に次いで多いユーザー数となります。

そのため、リーチするユーザー数が多く、企業や商品の接触機会を増やすことができ、顧客やファンの獲得も見込めます。

引用:https://www.comnico.jp/we-love-social/sns-users

動画広告市場の伸び

2022年1月19日に株式会社サイバーエージェントが発表した調査結果では、2021年の動画広告市場は、昨年対比142.3%となる4,205億円に達し、2022年には、5,497億円、2025年には1兆465億円に達する見込みとの調査結果が出ています。

コロナ禍で、ユーザーの動画コンテンツ視聴が加速したこともあり、YouTube等動画配信媒体のユーザー数も増加しました。
それにより、広告主企業にとって動画媒体の魅力がますます高まった結果、動画広告市場が一気に伸びています。

引用:https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=27195

5Gの到来

5Gとは、「5th Generation(第5世代移動通信システム)」のことで、携帯電話などの通信規格の事を指します。

5Gは、「高速大容量」「高信頼・低遅延通信」「多数同時接続」が特徴で、2時間の動画が3秒でダウンロードできると言われています。

この新しい通信規格が広がることで、さらに動画需要が高まっています。
NetflixやPrime Video、TVer、Abemaなど、有料の動画コンテンツが多く存在する中で、誰もが無料でコンテンツを投稿、視聴できるYouTubeはその筆頭となります。

このように、YouTubeマーケティングは、時代の流れやその特徴から、企業の参入も増加しているのです。

YouTubeマーケティングの活用方法

一口にYouTubeマーケティングと言っても、活用の仕方は企業の方針や目的によって若干異なります。

期間の軸で見たときに、大きく2つに分けることができます、
・中長期的なブランディング
・短期的な認知拡大

基本的には並行して2軸で活用することにより、多くの認知とファンを獲得することができます。

中長期的なブランディング

中長期的なブランディングでは、最低1~2年の期間でYouTubeチャンネルを運用していきます。チャンネルはSEOコンテンツと同じように企業の資産となります。

ブランディングでは、商品のブランディングと会社のブランディングができます。

商品のブランディング

商品自体のブランディングを目的にする場合、方法として商品紹介、商品活用方法、関連するトラブルの対処法、お客様の声などのコンテンツが例に挙げられます。
あくまで商品を主役とし、お役立ちコンテンツを発信することで、顧客の商品理解が高まり、購入のハードルが下がります。

会社のブランディング

会社やその社員のブランディングを目的にする場合、方法として、社員が表に立つ形でのコンテンツ発信、社員や会社の雰囲気の紹介などのコンテンツが例に挙げられます。
主に、人や店舗に顧客が付くサービス業態や、社員採用のためのブランディングが可能です。

また、動画コンテンツの需要の高まりにより企業の参入も増加し、今やYouTubeが第二のホームページとして機能している状態も多く見られます。
今後の企業全体の動きとしても、テキストでの情報発信はホームページで、音声での情報発信はYouTubeで、という動きが活発になってくると考えられます。

短期的な認知拡大

短期的な認知拡大では、チャンネル運用ではなく、動画広告運用でユーザーとの接触機会を増やしたり、インフルエンサーマーケティングで話題を集めたりします。

企業へのファンを増やすというよりは、企業の知名度を上げることが可能です。

YouTube広告

YouTube広告には、6つの出稿形式があります。

・スキップ可能なインストリーム広告
・スキップ不可のインストリーム広告
・インフィード動画広告
・バンパー広告
・アウトストリーム広告
・マストヘッド広告
詳細は下記記事をご覧ください。
YouTube広告の基本と動画の検証ロジックを解説!

YouTube広告では、指定したターゲットに対して、自社の動画広告(出稿形式によっては静止画)を配信できます。
動画内で商品の紹介をすることで、費用をかけて配信した分、商品認知を広げることが可能です。

また、動画広告で記事LPの役割を持たせることも可能です。
代表的な例として、漫画広告が挙げられます。
漫画広告では、広告に出てくる主人公の体験談から商品紹介をしており、同じような悩みを持つユーザーに対して興味を引きやすい手法となっています。

インフルエンサーマーケティング

短期で認知を拡大するために、インフルエンサーマーケティングという手法もあります。
インフルエンサーマーケティングとは、YouTuberなど、SNS上で大きな影響力を持つインフルエンサーに商品紹介をしてもらうことで、そのファンからの認知獲得や、興味付けを狙うマーケティング手法です。

YouTubeマーケティングのメリット

YouTubeマーケティングを行うメリットは大きく4点あります。
・ユーザーが多い
・無料で始められる
・ファンマーケティングができる
・SEO効果が期待できる

ユーザーが多い

先ほど述べた通り、YouTubeには日本だけで6,900万人もの利用者がいます。
さらに、2020年に発表された、総務省情報通信政策研究所の、情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書の通り、近年は購買力の高い30~50代のユーザーの利用率の増加が非常に高いことが分かります。
このことから、YouTubeマーケティングは、購買ユーザーに向けての発信ができるようになったと言えます。

引用:https://www.soumu.go.jp/main_content/000765258.pdf

無料で始められる

YouTubeチャンネルを開始するのには、費用が発生しません。
Googleアカウントの用意のみでチャンネル開設ができてしまうことが最大のメリットであると言えます。
そのため、参入障壁は比較的低く、個人や企業でのチャンネル運用が増えてきているのです。

ファンマーケティングができる

ファンマーケティングとは、企業や商品のファンをベースに商品開発やコミュニケーション設計を行う手法の事です。
ファンに対してアプローチすることにより、他ブランドへのスイッチングの防止や、ファン自身の商品宣伝で新規顧客獲得ができることから、最近注目されているマーケティング手法です。

YouTubeの特性上、ファンとのコメント欄でのやりとりや、質問等への回答を行う動画コンテンツの作成、配信でのリアルなやり取りなど、ファンとコミュニケーションを取れる機会が多く存在します。

SEO効果が期待できる

YouTubeチャンネルを運営することで、自社サイトへのSEO効果も見込めます。
大きな理由は2つあります。

一つ目は、サイテーションを見込むことができます。
サイテーションとは、特定の固有名詞が他SNS媒体等も含めたネットなどで取り上げられることです。これにより、サイトの評価が上がるといわれています。
今までは、SEOの評価基準として良質な被リンクの量が評価対象になっていました。
現在は、それに追加して、リンクが貼られていなくても、サイト内で言及されることにより、Googleから評価の対象として見られるようになったのです。
SNSでの発信が活発であるほど、ユーザーとの接触機会が多くなり、各媒体でその名前が上がる頻度が高くなります。
そういった観点から、YouTubeマーケティングはSEOにも大きく影響することが分かります。

二つ目は、サイトへのコンテンツ拡張が可能であることです。
例えば、企業ホームページに記載されているコンテンツを動画化したり、逆に動画をテキスト化して記事にしたりすることで、総コンテンツ量がより多くなります。
また、SEOの評価軸としても、記事に関連する動画リンクが貼られていることで、高評価を得られることも多くみられます。

YouTubeマーケティングのデメリット

反対に、YouTubeマーケティングのデメリットは大きく3点あります。
・施策の導入ハードルが高い
・炎上の可能性がある
・施策として有効になるまで時間がかかる

施策の導入ハードルが高い

アカウントの開設は無料で、スマホでも撮影ができることから、参入障壁自体は低いです。ただし、事前の設計が必要であったり、企画案を出し続けたりするリソースが必要なため、継続して運用するためには、ある程度の知識と工数が必要になります。
企業は特に、目標の設定と、それに沿ったコンテンツ企画、撮影、編集を行うコストとの費用対効果を意識するため、導入ハードルが高いと感じやすくなります。
しかし、YouTubeはSEOと同じように、それ単体で短期的に売り上げを上げるものではありません。
YouTubeの費用対効果は単体で考えず、他施策の影響度と合わせて考えることを推奨します。

炎上の可能性がある

SNSは、ユーザーとの距離が近く、情報開示の仕方がラフになるため、炎上が起こりやすくなります。
そのため、企業で行う場合は、炎上をしないため、もしくはした場合に早く鎮火させるためのマニュアルを作成する方が良いでしょう。

施策として有効になるまで時間がかかる

先述しましたが、YouTubeはブランディングや認知の役割がメインであるため、開始後すぐに売り上げへつながる施策ではありません。
また、チャンネルを運用し続けることで、登録者数や、視聴回数が増えていくため、ある程度効果が出るには、平均して半年~1年ほどかかります。

しかし、効果が出れば、YouTubeチャンネルは大きな資産となります。

YouTubeチャンネル作成前の準備

YouTubeチャンネルのアカウントを開設する前に必ずやっておくことがあります。

それが、チャンネルの全体設計です。

このチャンネルは何を目的に運用するのか、ユーザーに対してどのような導線を引くのか、目標達成の定義は、など、事前に決めておかねばなりません。

決めずに施策を開始した場合、運用すること自体が目的となってしまい、成果を追うという意識がなくなります。
この状態になると、ほぼ確実に求めていた成果は出ません。
目的とそれを達成するためのYouTube上の目標を逆算して決めて、施策を行うことで、コンテンツの振り返りと改善ができるようになります。

では、全体設計では何をするべきなのでしょうか。
まずは以下の4点を進めましょう。
・市場調査
・ペルソナ設計
・コンセプト設定
・KPI設定

市場調査

まずは、市場調査を行います。
考えるべき観点は以下の4つです。
・サービス自体の市場認知
・サービスの伸びしろ
・どんなユーザーに興味を持ってもらえば伸びるか
・最終的な着地点であるサイトまでの導線の想定

まずは自社のサービスと市場を深く知ったうえで目的を設定します。
また、どのようなユーザーに向けてコンテンツを発信すれば目的を達成できるのかを考えましょう。

ペルソナ設計

市場調査で大まかなユーザー像が確定した後は、そのユーザーの深掘りをしていきます。

ペルソナを作成するにあたり、下記の項目を参考に作成すると、ペルソナの明確なイメージを持つことができます。
・基本プロフィール(名前、年齢、性別、居住地、家族構成、職業)
・イメージ写真
・生活リズム
・エピソード
・よく見るメディア
・よく行く場所
・抱えている悩み

コンセプト設定

次に、YouTubeチャンネルを運営する上でのベースとなる構想を描きます。
ターゲットとなるペルソナに、どのような行動変容を起こしてほしいのかを考えます。
構想が決まれば、後はその軸に沿ってコンテンツを増やしていくだけです。
コンテンツの企画案を作成する際も、コンセプトに則っているかを意識しましょう。

KPI設定

最後にYouTubeチャンネル上での目標(KPI)を設定します。
市場調査時に設定した目的を達成するため、YouTubeチャンネルとしてはどのような成果を得ればよいか逆算して考えます。
KPIは定期的に更新すればよいので、例えば「1年後までに登録者数を5万人にする」と設定し、1年後、もしくは半年後などの経過を見て設定し直すのも良いでしょう。

設定する場合の指標は、代表的なものとして、下記が挙げられます。
・チャンネル登録者数
・エンゲージメント(高評価、コメント)率
・視聴回数

YouTubeチャンネル運用

前準備が完了したら、YouTubeチャンネルの運用に移りましょう。
ここでは、チャンネルの解説から、動画をアップするまでの流れとやり方を説明します。

YouTubeチャンネルを開設する

YouTubeチャンネルの作成は大きく分けて以下の3ステップで完了します。

Googleアカウントの作成
YouTubeブランドアカウントの作成
YouTubeブランドアカウントのカスタマイズ

Googleアカウントの作成

まずはYouTubeチャンネル用のGoogleアカウントを作成します。
基本的に、個人のメールアドレスを使うことは管理にリスクが伴うため、使用しないことを推奨します。

新たにアカウントを作成し、そのアカウントをマスターアカウントとします。
チャンネル作成後、メンバー個人のアドレスに対して権限を付与する形をとるのが良いでしょう。

アカウント作成時には、「自分用」「ビジネスの管理用」というポップアップが出てくるため、「ビジネスの管理用」を選択してください。

作成時の注意点として、YouTubeを含むGoogleのサービスは13歳以上でないと使用できません。
そのため、生年月日を入力する際は、管理者の生年月日などを入れておきます。

YouTubeブランドアカウントの作成

Googleアカウントの作成が完了したら、次にYouTubeブランドアカウントを作成します。

作成したGoogleアカウントにログイン後、YouTubeへ入り右上のアイコンをクリックします。開いたメニューから「チャンネルを作成」を選びます。

このような画面が開かれるので、青いボタン「始める」を選択します。

チャンネルを作成する方法を選びます。
「カスタム名」を選択することで、Googleアカウントで設定した名前を使用せずに、チャンネルを開設することが可能です。

「カスタム名を使う」を選択すると、チャンネル名の入力画面が出てきますので、これを入力し、アカウント開設は完了です。

YouTubeブランドアカウントのカスタマイズ

アカウント作成後は、アイコンなどが設定されていない状態です。まずは、以下の3つを設定しましょう。
・チャンネルアイコン
JPG、GIF、BMP、PNG のいずれかの形式のファイルで、800 × 800 ピクセルの画像を推奨しています。

・チャンネルの概要
どんなことを発信するチャンネルなのかを説明する場所です。
また、外部へのリンクなどもできるので、自社サイトや他に発信しているSNSアカウントなどがあれば、記入しておきます。

・サイトリンクへの追加
自社サイトやSNSのURLを設定することで、チャンネルページから簡単に遷移できるようになります。

YouTube動画台本考案

YouTubeチャンネルを開設して、動画のアップロードができるようになりました。
早速動画を撮りたいところですが、まずは企画案と台本を用意しましょう。

台本があると、棒読みになってしまうリスクもありますが、動画全体の流れがイメージしやすく、話す内容が整理しやすいため、企業YouTubeの場合は取り入れるべきです。

台本の作り方として、まずは、動画の企画概要を決めましょう。
ユーザーに何を伝えたいか、そのためにどんなことを行うか、もしくはどんな説明をするかを考えます。

次に構成を考えます。
例えば、動画で「シミに効果のあるクリームの紹介」をするとしたら、
下記のような構成が考えられます。

・最初の入り(挨拶や導入の話、テーマ紹介など)
・クリームに含まれる重要な成分
・効果のあるクリームかどうかの見分け方
・おすすめのクリーム
・まとめ

このように話す内容をおおまかに決めるだけでも、撮影中に話がまとまらない、などのトラブルを防ぐことができます。

さらに、もっと細かく、話す内容を文章レベルでまとめることで、内容に対するクオリティのブレがなくなります。
ただしその分、事前準備の時間がかかり、撮影時の演者の表情や話し方が堅くなったりする可能性もあります。

演者と相談しながら、読みやすい台本を作成しましょう。

YouTube動画撮影

台本を作成し、動画の内容が決まったら、実際の撮影に移ります。
撮影時に用意しておくべき機材は以下の4つになります。

・カメラ
短い動画の場合、新しい機種であれば、スマホでもカメラの画質に劣らないものもあります。
しかし、5分以上の長い動画の場合は、撮影用のカメラを用意することを推奨します。
画質の良い一眼レフカメラや、手軽に撮影できるビデオカメラなど、様々な種類があります。
あまり動きの少ない説明動画が多い場合は、一眼レフカメラを使用するのが良いでしょう。
反対に、動きが多かったり、外に出たりするような企画が多い場合は、ビデオカメラの方が適しています。
自社で撮影する企画に応じてカメラを購入しましょう。

・三脚
カメラを固定するために、三脚を用意します。
用意しない場合、机などに置くと高さが調節しづらく、手で持つと手ブレが発生してしまうため、安定した動画を撮影するために、必ず用意します。

三脚についても、カメラと同じように撮影の内容や、カメラの種類に応じて購入するようにしてください。

・マイク
撮影時、画質と音質は特に重要になります。
マイクがない場合は、カメラの内臓マイクを使用することになりますが、音声の質が下がり、聞き取りにくくなってしまうことが多くあります。
マイクにも、マイクが向いている方向の音を拾えるガンマイクや、話し手の衣装に設置できるピンマイクなど、様々種類があるため、こちらも撮影に応じて使い分けると良いでしょう。

・照明
明るさは、室内外、撮影時間、天候など複数の要因に左右されます。
照明を使用することで、いつでも撮影対象を良い状態で撮影可能です。
証明にも単体で設置できるものや、カメラなどに取り付けるものなどあるため、撮影の用途や、撮影する場所のことも考えて用意をしましょう。

YouTube動画編集

撮影した動画をそのまま出すと、ユーザーが見にくい動画になってしまいます。
見やすく編集することで、ユーザーのエンゲージメント率を上げていきましょう。
YouTubeは特に、小手先の技術よりもコンテンツの需要の高さで、動画やチャンネルの伸びが変わります。

動画編集は、短い動画の場合、スマホアプリでも可能です。
ただし、長尺の動画の場合は、PC用の動画編集ソフトである、「Adobe Premiere Pro」や「Adobe After Effects」がオススメです。

編集時には下記の6点を意識すると良いでしょう。
・無駄なシーンや間は省く
YouTube動画の編集時に一番活用するテクニックです。
撮影時に、話し過ぎてしまった部分や、言葉を探して空いてしまった間は積極的に削除していきます。
動画は、ユーザーに飽きられてしまうと最後まで見られず、伝えたい部分まで見てくれない可能性もあります。
ユーザーが最後まで退屈せずに動画を楽しめるよう、テンポやスピード感を意識しましょう。

・テロップを入れる
テロップが多く使用されていると、安定していて見やすい印象をユーザーが受けます。
演者の聞き取りにくい部分や補足情報なども、文字でカバーが可能であるためです。

テロップは、スマホ画面でも見やすいように大きく、視認性を上げるよう長めに表示しましょう。
編集時に、自分で動画を見返した時に読みきれる表示時間よりも若干長めに表示時間を設定します。

・BGMを決めて使用する
BGMがない動画は、寂しい印象を受けます。チャンネルで平常時に使うBGMはあらかじめ決めておきましょう。
また、悲しいシーンにはこのBGMなど、シーンによってBGMを決めて使うことで、シーンの強調が可能です。

YouTube動画アップロード

アップロード時には下記を意識します。
・サムネイルにこだわる
サムネイルによってクリック率が大きく左右されます。ユーザーが目に留まって気になるようなサムネイルにしましょう。
基本は同ジャンルで動画の伸びが良いサムネイルを参考にしながら、自チャンネルのスタイルを見つけていきます。
注意点として、あまりにもサムネイルと動画の内容に相違があると、エンゲージメント率が悪くなるため、気を付けましょう。
また、タイトルと同じ文字を入れると、情報が重複し、ユーザーへの情報量が少なくなるためクリックされにくい傾向があります。

・タイトル
YouTubeのタイトルは、最大100文字まで入力することは可能ですが、あまりにも長い場合、スパム扱いされる危険性があります。
また、スマホで見た際のタイトルの表示文字数は35~40文字程度であるため、ユーザーが大まかな内容を確認できるよう、約40文字以内でタイトルを付けるように意識することが重要です。

・概要欄
概要欄は、ユーザーにクリックされるためではなく、動画を視聴したユーザーに対して適切な情報を届けるために存在します。

概要欄で目次を作ることで、動画が区分けされて見やすくなります。
「00:00 ごあいさつ」のように、タイムスタンプを入れておくと、動画が再生される総時間は減ってしまうデメリットがありますが、ユーザーが自分の見たい部分を探せるため視聴者からは好まれます。
また、概要欄では、商品のリンクなどを載せることが多いですが、URLのみだとユーザーからは何のURLか識別できないため、必ずユーザーが興味を持ちそうな説明を合わせて記載します。

・タグ
タグの付け方には2種類あります。
概要欄に「#」を付けるやり方と、タグ欄にタグとして入れたい文字を記入するやり方です。前者は何のタグを付けたか、概要欄に表示されます。後者はツールを使わない限り表示されません。
また、特にこの2つの付け方に効果の違いはありません。

共通する注意点として、タグを必要以上に付けすぎたり、関連のないタグを付けたりすることはしないようにします。
YouTubeにスパム扱いされる危険性が高いためです。

・投稿時間
YouTubeが見られやすい時間帯は、夕方から夜にかけての時間帯ですが、曜日や細かい時間帯は、そのチャンネルを見るユーザーによって違います。
設計したペルソナが見やすいであろう時間帯で最初は投稿していきながら、少しずつ投稿時間を変動させ、初動の反応が良い時間帯、曜日を探すのが良いでしょう。

YouTubeStudioで効果計測をする

YouTubeマーケティングを行うにあたって、効果計測も忘れてはいけません。
投稿の伸び率の傾向などを確認するために、YouTubeが提供しているYouTubeStudioを使用することを推奨します。
https://studio.youtube.com/
YouTubeStudioでは、動画の効果計測や、ユーザー層の確認、コメント返信など、運営をするうえで必要なことが全てできます。
また、チャンネルのカスタマイズを行うこともできるため、ユーザーの傾向値を確認しながら、チャンネルの運営に活かしていきましょう。

YouTubeのガイドライン

YouTubeには、利用規約やガイドラインが存在します。
ここにYouTubeを使用する上でのルールや、違反した場合の処遇が記載されています。
YouTubeを運営するには、以下の2つは必ず目を通しておくようにしてください。

・利用規約
https://www.youtube.com/static?template=terms&hl=ja&gl=JP
YouTubeの利用規約は、上記のURLに記載されています。
最新の更新は2022年1月5日です。月単位で変更されることはありませんが、その分規約が大きく変わることもあるため、利用規約が更新された場合には、必ず確認するようにしましょう。

・コミュニティガイドライン
https://support.google.com/youtube/answer/9288567?hl=ja
YouTubeには、世界中のユーザーがYouTubeを楽しく利用ができるよう、様々なガイドラインが設けられています。
ガイドラインに違反している場合、動画の削除や、アカウントの凍結になる可能性もあるため、動画作成前に確認しておきましょう。

まとめ

このコンテンツでは、大きく以下のトピックを紹介しました。
・YouTubeマーケティングについて
・メリットデメリット
・YouTubeチャンネルの運用方法
・ガイドライン

YouTubeマーケティングは、かなり根気の必要な施策です。
成果が目に見えてくるのは、期間で言うと半年から1年間ほど、動画の本数で言うと50本から100本アップしたあたりからです。

だからこそ、企業の大切な資産になるため、事前に全体設計を必ず行い、ターゲットとなるユーザーが求めているコンテンツを発信し続けることが重要です。

画面の向こう側には、常にファンがいることを意識して、ファンのために動画を上げ続けることが、YouTubeマーケティング成功の大きなカギになります。

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