SEOとは、「Search Engine Optimization」の略称であり、日本語に訳すと「検索エンジン最適化」という意味になります。
ブランディングなどにも有効なSEOは、今や多数の企業が施策を行っています。
SEOが激戦の中、どのようにすればSEOとして効果が出るのか、競合サイトに勝てるのか、顧客になり得るユーザーの獲得ができるのか。
ここでは、SEOの基本から、理解していないと絶対に失敗してしまう根本的なSEOの考え方、勝てるコンテンツの書き方まで、徹底的に解説していきます。
冒頭でも記載しましたが、SEOとは「Search Engine Optimization」の略称であり、日本語では「検索エンジン最適化」という意味です。
簡単に言うと、「検索エンジンで自社サイトが上位表示されるようにする取り組み」のことです。
Googleなどの検索エンジンに評価されることで、検索結果への露出が増え、結果的にサイトの流入に繋がります。
そのため、ユーザーにとって有益なサイトであり続けることが、SEOとして目指すべき姿になります。
今回は、SEOがなぜ必要なのか、どういった考えで、具体的にどのような施策を行うべきか、ということについて、詳しく解説します。
SEOのメリットは、大きく4つあります。
・検索での流入が増える
・サイトの資産になる
・費用対効果が良い
・ブランディングに役立つ
それぞれ詳細に説明していきます。
SEOのメリットは、検索での流入が増えることです。
詳細は後述しますが、SEO対策には大きく3つあります。その中でも特に影響度合いが大きい施策が「コンテンツ施策」です。
サイトに流入させたいキーワードを狙って、良質なコンテンツを作成することで、Googleに評価され、コンテンツが検索上位に上がり、狙ったキーワードの露出が増えます。
良質なコンテンツが増えることにより、より多くのキーワードからサイトへの流入を集めることができます。
検索での流入が増えることで、リスティング広告以外でも、検索エンジンからの集客が可能になります。
SEOのメリットは、費用対効果が良いことです。
リスティング広告は、短期的なコンバージョンが見込めますが、成果を得るためには、永続的に費用をかける必要があります。
一方で、SEOは、中長期的な施策にはなります。しかし、コンテンツが上位表示されることで、大掛かりな検索エンジンのアルゴリズムアップデート等がない限りは安定して流入が見込めます。
リスティング広告は費用を掛けなければ広告枠での上位表示がされないため、費用対効果は常に一定です。
対して、SEOは一度サイトが上位表示される期間が長いほど、費用対効果(投下したリソースに対して見込まれる効果)が良くなります。
SEOのメリットは、サイトの資産になることです。
例えば、作成したコンテンツは、削除等がない限り、半永久的に残り続け、サイトの資産となります。
Googleからの評価を得られるような、良質なコンテンツが増えることにより、サイト全体としての高評価にも繋がります。
また、SEOでは、ドメインパワーも重要になるため、コンテンツベースのみならず、サイト全体の設計も重要になります。
ユーザビリティを重視してサイト改修していくことで、コンテンツ単体だけでない評価を得られます。
SEO対策を続け、ユーザーにとって有益なコンテンツ、及びにサイトとしてあり続けることで、それ自体が資産となるということです。
SEOのメリットは、ブランディングに役立つことです。
多くのキーワードで、検索結果に上位表示されることにより、サイトとユーザーの接触頻度が増えることになります。
それによって、ユーザーからの認知度が向上し、結果、ブランドや自社のブランディングに大きく影響します。
このように、SEOには多くのメリットがあります。
反対に、SEOのデメリットは大きく2つあります。
・効果が出るまである程度の時間がかかる
・場合によってGoogleアルゴリズムアップデートに大きく左右される
それぞれ詳細に説明していきます。
SEOのデメリットは、効果が出るまである程度の時間がかかることです。
サイトのコンテンツは、Googleのクローラがコンテンツをクロールしてから評価するため、新規コンテンツへの流入までは平均的に3か月~6か月程度かかります。
同様の理由で、ドメインパワーの強いサイトに、良質なコンテンツを上げた場合でも、上位表示には、少なくとも約2週間から1か月程度はかかります。
そのため、「短期的にコンバージョンを獲得する」ための施策としてではなく、「中長期的な顧客獲得と育成・ブランディング」のための施策として考えていただくと良いです。
SEOのデメリットは、場合によってGoogleアルゴリズムアップデートに大きく左右されることです。
Googleは、検索ユーザーに有益なコンテンツを届けるため、常にアップデートを繰り返しています。
直近では、2021年11月18日から2021年12月1日に「November 2021 Core Update」と名付けられたコアアルゴリズムアップデートが実施されました。
このアップデートの影響で、サイトやコンテンツによっては、表示順位の下落や上昇が起きてしまいます。
特に、後述するYMYL(Your Money Your Life)領域の影響は大きく、具体的な業界で言うと、金融業界、医療業界、法律業界などは、アップデートの影響を受けやすいです。
ここで改めて、検索結果に表示される仕組みについて解説します。
検索結果の表示順位は、クローラがページのクロールを行い、クロールしたページを検索エンジンのデータベースにインデックスし、その情報を基に、サイトやコンテンツを評価することで決まります。
Googleはクローラという自動プログラムを使用してウェブを検索し、新しいページや更新されたページを探します。
Googleはそれらのページのアドレス(またはページのURL)を後で参照できるように大規模なリストに格納します。ページの検出はさまざまな方法で行われますが、既知のページからリンクをたどる方法が主に使用されます。
引用:https://developers.google.com/search/docs/basics/how-search-works?hl=ja
Googleは、クロールによって検出したページにアクセスし、各ページの内容の分析を試みます。
また、ページ内のコンテンツ、画像、動画ファイルを分析して、そのページの内容を把握しようとします。
この情報は、「Google インデックス」に保存されます。Google インデックスは、膨大な数のコンピュータに格納された巨大なデータベースです。
引用:https://developers.google.com/search/docs/basics/how-search-works?hl=ja
ユーザーが Google で検索すると、Google はできる限り質の高い検索結果を特定しようとします。
「最適」な検索結果を提供するために、ユーザーの所在地、言語、デバイス(パソコンやスマートフォン)、以前の検索クエリなど、さまざまな要素が考慮されます。
たとえば「自転車修理店」を検索する場合、パリのユーザーと、香港のユーザーでは異なる検索結果が表示されます。Googleがページの掲載順位を上げるためにお支払いをお願いすることはありません。
ランキングはアルゴリズムによって決定されます。
引用:https://developers.google.com/search/docs/basics/how-search-works?hl=ja
SEOは、Googleの理想の状態へ近づくようにすることが重要とされています。
Googleは、サイト運営者に向けて「Google品質評価ガイドライン」や、「ウェブマスター向けガイドライン」などを公開しています。
ここに定められている基本方針や、評価基準、ペナルティ対象を理解し、ガイドラインに沿ってSEOを行うことで、Googleの利便性も高まり、コンテンツの表示順位にも繋がります。
ここでは、大きく4つの観点から、どういった考えを以ってSEOを行うべきかを解説します。
具体的にどのような考えでSEOを行えばよいのか。
それを理解するために、Googleの評価基準をアップデートの変遷で追ってみましょう。
まずはGoogleが登場する以前の1990年後半、評価基準は主に「キーワード」に重きが置かれ、検索結果の評価基準は、「そのコンテンツに検索したキーワードが入っているか」でした。
そのため、関係のないキーワードを埋め込んだページの量産によって、検索順位を上げるという施策が横行するようになりました。
その後、2000年以降は、Googleが登場し、「キーワード」での評価の時代は終わりを迎えました。当時は、「被リンクの数」が主な評価基準になっており、「被リンクが多い=他サイトから紹介されるほど良いコンテンツである」という評価をされていました。
ここでは、リンクを貼り付けるだけのサイトなど、被リンクを大量に稼ぐ悪質な被リンク対策が多く出回りました。
この反省を受け、コンテンツ評価に切り替わり、2010年までは、コンテンツの量がサイト内にどれだけあるか、またコンテンツ1つを取っても、どれほどの量を書いているか、という「コンテンツの量」に評価の基準が置かれました。
すると、コンテンツの量だけを重視し、他サイトのコピペや、根拠のないコンテンツが大量に作成されるようになってしまいました。
このように、評価基準が迷走していた時期も終わり、2011年には、コンテンツがいかにユーザーにとって有益であるか、という「コンテンツの質」に評価基準が変わりました。
「E-A-T(専門性・権威性・信頼性)」の3つが特に重視されるようになり、良質なコンテンツで検索順位を上げる流れに変わっていったのです。
現在も、この基準がコンテンツ評価の大部分を占めており、改めて、Googleの評価基準の核である「ユーザーに有益な情報を届ける」という世界観が、健全に守られるようになりました。
E-A-Tとは、下記3つの評価基準の略のことです。
この基準が、サイト及びコンテンツについて、守るべき重要な指標となります。
専門性とは、サイトやコンテンツが何かしらの専門性に特化しており、その分野の専門的な情報を提供できているか、という評価基準です。
サイトやコンテンツは、特定の分野を専門的に扱っている方が、Googleから高い評価を受けます。特定の分野で知りたいことがあるユーザーにとって、その問題を解決できる可能性が高いからです。
そのため、様々な分野を扱った雑記サイトは、専門性が担保しづらくなります。
もし、複数のテーマを扱うことが必要である場合、分野ごとにサイトを立ち上げて、それぞれのサイトで専門性を高めていくことを、SEO観点としては推奨します。
権威性とは、そのコンテンツを「誰が書いている、もしくは監修しているのか」「誰が推奨しているのか」を重視する評価基準です。
分かりやすい例で言えば、クリニックのコンテンツが特にそれにあたります。
専門家でしか分かり得ない情報については、コンテンツの内容をGoogleが正しく100%評価することは難しいため、「誰が関与しているのか」を重要視します。
信頼性とは、ユーザーがその情報、サイト、運営者を信頼できるのか、という評価基準です。
権威性と信頼性は非常に似ています。
権威性でも説明した通り、Googleのコンテンツ評価には限界があります。
だからこそ、その情報自体が信頼できるものなのか、誰が発信しているのか、情報は古くないか、という部分も評価の対象になるのです。
実際に、クリニックの事例を挙げましょう。
元々専門性で評価されていた、肌悩みに関するコンテンツが、Googleアップデートの影響により、大幅な順位下落をしたことがありました。
コンテンツ内容に問題はなかったため、そのほかの原因が考えられました。
そこで、信頼性・権威性の担保のため、監修医師の名前とプロフィールをコンテンツのフッターに置いたところ、順位の回復が見られ、多少時間はかかりましたが、元の順位まで戻すことができたのです。
このように、「E-A-T」の全てを守りきることで、Googleの評価が得られるということが、改めて明らかになりました。
YMYLとは、「Your Money Your Life」の略称であり、人の財産にまつわること、体や健康にまつわることがそれにあたります。
YMYL領域のコンテンツに誤った情報が記載されている場合、それを読んだ人に良くない影響を及ぼしてしまう可能性があります。
そのため、YMYL領域は、特にE-A-Tの観点を重視してコンテンツを書く必要があります。
また、当然Googleの評価基準もこの領域については厳しいため、コアアルゴリズムアップデートが起きた際に、一番に大きな影響を受けてしまうのも、この領域になります。
Googleの考え方で、特に重要であるとされている評価基準があります。
それが「Googleが掲げる10の真実」です。
この「10の真実」は、Googleの会社設立数年後に策定されており、Googleはこのリストを見直し、この事実に変わりがないかどうかを常に確認しています。
1.ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
2.1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
3.遅いより速いほうがいい。
4.ウェブ上の民主主義は機能する。
5.情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
6.悪事を働かなくてもお金は稼げる。
7.世の中にはまだまだ情報があふれている。
8.情報のニーズはすべての国境を越える。
9.スーツがなくても真剣に仕事はできる。
10.「すばらしい」では足りない。
SEOの評価に関わってくる部分で言うと、1から4までが重要です。
・ユーザーにとって有益なサイト、コンテンツであること(ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる)
・コンテンツの専門性を高めること(1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番)
・サイトスピードがストレスないものであり、求めている情報に早く正確に辿り着くこと(遅いより速いほうがいい)
・他サイトからも評価を得られる、良質な被リンクが集まりやすいコンテンツであること(ウェブ上の民主主義は機能する)
上記を目指すべきであると読み解けます。
さて、いよいよSEOを始めるにあたり、重要なことがあります。それが事前準備です。
対象サイトをどうしたいのか、何が課題なのかを把握できずに、「とりあえずやってみよう」とSEOを始めてしまうと、必ず失敗します。
ここでは、現状、自分のサイトがどのような状態なのかを把握するための、分析ツールと方法を解説します。
現状の分析や、今後の施策の定点観測を行うために重要なツールは、「Google Analytics」と「Google Search Console」です。
この2つは必ず登録しましょう。どちらも無料で登録が可能です。
ただし、登録してからのデータしか遡れないため注意してください。
基本的には、サイト制作時に、上記の2つを登録することを推奨します。
Google Analyticsとは、Googleが提供するアクセス解析ツールです。
・どんなユーザーがサイトに訪問しているか
・どの流入経路からどれくらい流入獲得できているか
・サイト内でユーザーがどのようなアクションを起こしたか
など、サイトに関する様々なデータを確認できます。
https://analytics.google.com/analytics/web/
Google Search Consoleとは、Googleが提供する、検索結果でのサイト分析ツールです。
・どのような検索キーワードでサイトに流入したか
・検索結果の表示回数、クリック数はどれほどだったか
・サイトから見つかった問題点のアラート
など、Google Analyticsでは得られない情報を確認できます。
Google Analytics は、サイトの全体的な分析に役立ち、Google Search Consoleは、主に検索流入のデータ分析に非常に役立ちます。
この2つのツールを活用することで、現状の把握と、問題への対策を考えることができます。
https://search.google.com/search-console/welcome
実際に施策を行う前に、現状の把握をします。
Google Analyticsでは、主に下記を把握します。
・月に何件のセッションがあるか
・流入経路はどこか
・月に何件のCVが発生しているか
Google Search Consoleでは、主に下記を把握します。
・どのようなキーワードで検索結果に表示されているか
・月の表示回数とクリック数はどの程度あるか
2つのツールを活用しながら現状調査し、目標の設定を行いましょう。
サイトの流入をどこまで伸ばしたいか、いつまでに目標達成したいか、そのためには月のコンテンツ本数は何本必要かを試算します。
現状の把握や目標設定を行わずにSEOを行ってしまうと、方向性が散らかってしまい、SEOとして効果が出にくくなる可能性があります。
また、例えば担当の引継ぎ時などに目標設定があいまいだと、当初目指したかった姿から少しずつズレていく可能性も大いにあります。
SEOは目的ではなく、手段です。
成果を出すためには、必ず、以下を明確にしましょう。
・何のためにSEOをやるのか
・何を目標にするのか
・目標に対して現状との乖離
事前準備が完了したら、いよいよSEOの施策を始めていきます。
SEOを行うにあたって、大きく3つのアプローチ方法があります。
・内部施策
・外部施策
・コンテンツ施策
施策に対する評価の比重は違えど、全てが完璧な状態でないとGoogleからは高い評価を得ることはできません。
ここでは、それぞれの施策の重要性や、効果的なやり方を解説します。
内部施策とは、サイト内部で行うSEO対策を指します。
サイトの整備、土台作りの役割が大きく、マイナスポイントをゼロにする施策です。
具体的には、タグの設置・修正や、サイトマップの作成など、テクニカルな内容がほとんどになります。
ここでは、なぜ内部施策が必要であるかを改めて確認したいと思います。
また、内部施策で重要な19点の基本チェック項目を挙げて、それぞれ解説します。
内部施策を行う目的は大きく3つあります。
・クローラの巡回を促すため
・クローラに正しいページの内容を伝えるため
・サイトのUI/UXを担保するため
内部施策を適切に行えていない場合、上記の目的が達成されません。
そうすると、せっかく作成したコンテンツがそもそもクローラに認識されなかったり、Googleからのサイト評価が下がってしまったりする可能性が高くなります。
順位表示に大きく寄与するのはコンテンツ施策ですが、その評価を正しく得るために、まずは内部施策を行う必要があるのです。
まずは、下記19点のチェックと対応を行うことを推奨します。
サイト内部を整備するにあたり、どこから手を付ければ良いか分からない場合、こちらを参考にしてください。
タイトルとは、検索表示結果にテキストリンクとして表示され、ページの内容を説明するものです。
各ページのタイトルが重複していると、クローラはページの違いを正しく認識できません。そのページの内容が分かりづらいタイトルの場合も、クローラは該当のページ内容を正しく認識しないことがあります。
そのため、各ページに、狙いたいキーワードを含んだ分かりやすい固有のtitleタグを設定します。
このように、titleタグを確認し、このページの内容が分かるタイトルになっているかを確認し、修正します。
タイトルが適切でないと、特にユーザーに悪い影響を与えます。
検索結果に表示された際、ユーザーからも内容がイマイチ分からずに、サイトへの訪問がされないということは往々にしてあります。
また、Googleのクローラにもサイトの内容がタイトルから理解されないと、ページの正しい評価につながらないため、改めてタイトルタグを見直してみましょう。
タイトルに、無理やりキーワードを詰め込みすぎてしまうのも、評価として逆効果になるため、気を付けてください。
文字数については、30文字を目安に、長すぎたり短すぎたりしていないかも確認する必要があります。
ディスクリプションとは、サイトの説明文の事です。
ディスクリプションについては、①固有の記述を行う②記述を行わない、のどちらかで対処します。すべてのページに同じディスクリプションを記述するサイトがありますが、Googleとしては良い評価は得られません。
ディスクリプションタグは、設定をしない場合、Googleが本文を解析して自動的に表示しますが、固有の記述を行うに越したことはないため、設定をするようにします。
ディスクリプションが適切でない場合、ユーザーのクリック率に影響を与えることがあります。
ユーザーは、検索結果に表示されたコンテンツの比較を、タイトルとディスクリプションで行います。
つまり、比較の時点で、ページの内容が適切に伝わらないディスクリプションの場合は、そもそもクリックすらされないのです。
また、タイトルと同様、無理やりキーワードを詰め込みすぎてしまうことは、評価として逆効果になるため、気を付けてください。
クローラは、ページごとに評価を行い、サイトも評価しているため、URLは1つに統一する必要があります。
URLを統一していない場合、評価が分散してしまい、正しくサイト評価されない可能性が起きるため、注意しましょう。
統一されていない場合、URLの正規化が必要です。
「.htaccess」や「canonicalタグ」を使用する方法が一般的です。
ディレクトリ構造とは、Webサイトを構成しているフォルダやファイルの構成を指します。
ルートディレクトリと呼ばれる、最上位のディレクトリから始まり、徐々に細かくなっていきます。
画像のサイトを例に挙げると、ディレクトリ構造は、下図のようになります。
このディレクトリ構造を簡潔にすることで、クローラビリティが向上します。
ディレクトリ構造が簡潔でない場合、クローラがサイト内をクロールする際に、全てのページをクロールできない可能性があります。
また、サイトの評価として、ルートディレクトリからページにたどり着くクリックの数が多いほど、そのコンテンツは重要ではないと評価されてしまう傾向があるため、無駄なクリック数を減らすように心がけましょう。
サイトの内容と、ディレクトリ名やファイル名をそろえるのは、ユーザビリティの向上のために必要です。
ユーザーが、URLを見た際に、どのようなページ内容なのか、自分は今サイトのどこにいるのかが分からないと、使いづらいサイトとなってしまいます。
使いづらいサイトであると、ユーザーの直帰率や滞在時間が悪化し、Googleからの評価としても、ユーザビリティの悪いサイトとして、低評価を受けてしまいます。
そのようにならないためにも、サイトのURLを見た際に、ユーザーがサイト内のどのコンテンツにいるのかが分かるように設定をしましょう。
画像のように、keywordタグにキーワードを記載することで、Googleのシステムから、該当キーワードでも関連性があると認識されます。
主に、トップページなどで使用されることが多く、コンテンツページには使用されません。
コンテンツページでは、そのコンテンツ内で狙いたいキーワードを本文中に記載するからです。
しかし、このキーワードを過度に使用しすぎたり、関連性のないものまで仕込んだりすると、Googleからは低評価を受けることになります。
keywordタグは、あくまでも補足のような役割ですので、基本的にはコンテンツの有益性で上位表示を狙いましょう。
パンくずリストとは、ユーザーが今いるページが、どの位置にあるかを示すリンクです。
画像を例とすると、下記のようになります。
「トップ>導入事例>EC> 顧客接点のデジタル化を推進し、伝統産業の再興が実現」
パンくずリストを設置すると、以下のメリットがあります。
・ユーザーがページを辿りやすくなる
・クローラがサイト内をクロールしやすくなる
・ページの関連度が高くなり高評価を得られる
グローバルナビゲーションとは、サイトのヘッダーにある、主要なコンテンツがまとめられているものです。
グローバルナビゲーションは、全てのページに設置されます。
複雑なナビゲーションとは、項目数が多かったり、どのような情報なのかが分かりづらかったりするものを言います。
こちらも、ユーザビリティの観点から、最適化を行いましょう。
グローバルナビゲーションは、原則5~9個にまとめるようにします。
それ以上ある場合、ユーザーからは、見にくかったり、見たいページが探しづらくなったりしてしまいます。
もし、9個以上になってしまった場合は、ディレクトリ構造を見直しましょう。
そもそもまとめられるコンテンツを独立させている可能性が高いです。
テキストリンクとは、HTMLソースでリンクが張られているテキストを指します。アンカーテキストとも呼びます。
テキストリンクは、見え方としてはテキストですが、クリックすると設置されたリンク先に遷移します。
サイト内で内部リンクを貼る際、URLで貼り付けてしまうと、ユーザーやクローラが、遷移先のページの内容がどんなものなのか知ることができません。
クローラからの正しい評価、ユーザーの使いやすさ向上のため、本文中のリンクは、原則テキストリンクにすることを推奨します。
テキストリンクのテキスト内容が適切でない場合、スパムとして認識されてしまう可能性もあるので、こちらは十分に注意してください。
サイトマップには、2種類あります。
ユーザー向けのHTMLサイトマップと、クローラ向けのxmlサイトマップです。
xmlサイトマップの用意が必要であるかどうかは、サイトの状態により違います。
Googleのガイドライン上では、以下のように示されています。
次の場合にサイトマップが必要になることがあります。
・サイトのサイズが非常に大きい。
その場合、新しいページや更新されたばかりのページの一部がGoogleのウェブクローラによるクロール対象から漏れることがあります。
・サイトにどこからもリンクされていない、または適切にリンクされていないコンテンツ ページのアーカイブが大量にある。
サイトのページがうまく相互に参照されていない場合でも、サイトマップに含めることで Google が一部のページを見落とさないようにできます。
・サイトが新しく、外部からのリンクが少ない。
Googlebotなどのウェブクローラは、ページからページヘリンクをたどることによってウェブをクロールします。そのため、他のサイトからのリンクがないページはGoogleのクローラに検出されないことがあります。
・サイトに動画や画像などのリッチメディアコンテンツが多数含まれている、またはサイトが Google ニュースに表示されている。
サイトマップがあれば、状況に応じてGoogle検索でサイトマップからの追加情報が考慮されます。
反対に、次の場合は、サイトマップは必要ありません。
・サイトのサイズが「小さい」。
サイトのページ数がおよそ500 ページ以下の場合にサイズが小さいと考えます。検索結果に表示する必要のあるページのみをこの合計ページ数に加算します。
・サイトはサイト内で完全にリンクされている。
つまり、Googleがホームページからリンクをたどって、サイト内の重要なページをすべて見つけられるということです。
・検索結果に表示させたいメディアファイル(動画、画像)やニュースページが多くない。
サイトマップは、サイト内の動画ファイル、画像ファイル、またはニュース記事をGoogleが探して理解するうえで役立ちます。画像、動画、ニュースの検索結果に表示する必要がない場合、サイトマップは必要ありません。
引用: https://developers.google.com/search/docs/advanced/sitemaps/overview?hl=ja
具体的には、下記のようなサイトは確実にxmlサイトマップの設置が必要になるため、必ず作成しましょう。
・商品ページが多いようなEC通販サイト
・アーカイブページが多いサイト
・立ち上げたばかりのサイト
ユーザー向けのサイトマップをHTMLサイトマップと言います。
HTMLサイトマップは、ユーザビリティを向上させます。
ホームページでは、フッターにサイトマップが載っていたり、サイトマップ用のページが用意されていたりします。
HTMLサイトマップも、xmlサイトマップと同様、必ずないといけないわけではありませんが、あるとよりユーザーやクローラに親切なサイトになります。
alt属性とは、画像表示の代わりになるテキスト情報のことです。
画像が表示されなかった際に、代わりに登録したテキスト情報が表示されます。
alt属性を設定すると、ユーザーが使いやすくなるだけでなく、クローラの画像理解にもつながります。
近年の、急速なスマートフォンの普及により、Googleの評価基準も、パソコンサイトからスマホサイトに変更されました。
表示順位の判断も、基本的には、スマホサイトを見て判断しています。
これをモバイルファーストインデックスと言います。
モバイルファーストインデックスの評価に切り替わってから、一部サイトで、パソコンサイトしかないサイトの表示順位が下がっている傾向が見られます。
また、パソコンサイトとスマホサイトで内容が違う場合、スマホサイトの内容で評価されてしまう可能性があります。
以上の事と、ユーザーの利便性から考えても、スマホサイトの作成は必須になります。
前述の通り、パソコンサイトのみだと正しい評価につながらないため、サイトのスマホ対応が必要です。
サイトをスマホ対応させるには、3つの方法があります。
・レスポンシブコーディングを行う
表示されるデバイスの画面の比率によって、画像のサイズやレイアウトなどの表示を変更させるやり方です。
・URLで切り分ける
例えば、URLをそれぞれ「https://digipara.comix.co.jp/wp/」と「https://digipara.comix.co.jp/wp/sp/」にして、それぞれのURLでサイトデザインを切り分けるやり方です。
・HTMLで切り分ける
URLは同一で、流入時にデバイス判定を行い、HTMLを出し分けるやり方です。
特に現在は、サイトの管理やクロールがしやすいというメリットからも、レスポンシブコーディングがされたサイトが主流になっています。
モバイルフレンドリーとは、2015年にGoogleが実装したアルゴリズムのことです。
スマートフォンでの閲覧という観点で不適切なサイトやページは低評価を受けるようになりました。
サイトがモバイルフレンドリーかどうかは、下記Googleが提供しているモバイルフレンドリーサイトで確認することができます。
https://search.google.com/test/mobile-friendly?hl=JA
1~2分程度で、画像のように結果が表示されます。
404ページを設定していない場合、次の画像のように表示されます。
反対に、404ページを設定している際は、次の画像のように表示されます。
前者のページにいきなりユーザーが遷移した場合、困惑してしまいます。
更に、戻るリンク等もないため、ユーザーによってはブラウザを閉じてしまうこともあるでしょう。
オリジナルの404ページを作成し、正しく設定することで、ユーザーが存在しないページに入った際も、混乱することなく、またサイトのページに戻ることができます。
ここでいうリソースとは、「サイトのページ」の事を指します。
また、ブロックされるとは、クローラがページを読み込もうとする際に、何かしらの邪魔があり、読み込みができない状態のことを言います。
Google Search Consoleの「ブロックされたリソース」という項目で確認することができるので、必要なページがブロックされていないか確認してみましょう。
内部施策をするにあたって、現状の把握ができなければ、19点のチェックリストも意味がありません。
それではどのようにチェックを行えばよいのでしょうか。
基本的にはツールを使用してのチェックと対応を推奨します。
内部施策の確認ツールはいくつかありますが、今回は「Screaming Frog SEO Spider」を紹介します。
Screaming Frog SEO Spiderとは、設定されているタグやページのステータスなど、SEOに関連する情報を一覧で見ることができる診断ツールです。
データはCSVでダウンロードすることも可能です。
このデータから、内部に異常がある箇所を見つけることができます。
また、xmlサイトマップの作成もできます。
画像を見るとわかる通り、全体のURL一覧を確認することも、タブごとに項目を細かに確認することや、一つのURLを詳細に確認することも可能です。
サイトの規模が大きくなるほど、目視でのミスは多くなります。
そのため、目視での確認より、このようなツールで正確に確認することを推奨いたします。
外部施策とは、サイトに対しての被リンクを獲得することで、サイトの評価を向上させる施策です。内部施策とは反対に、ゼロからプラスにする施策です。
アップデート変遷でも申し上げた通り、外部施策は元々Googleの重要な評価対象でしたが、現在はコンテンツ施策がメインの評価対象となっています。
しかし、比重がコンテンツ施策に寄っているとはいえ、Googleの評価は、内部施策、外部施策、コンテンツ施策の3つの分野で評価をされます。
そのため、よりGoogleからの評価を得るために、外部施策は必要な施策と言えます。
ここでは、外部施策のやり方と注意点について解説します。
外部施策を行う目的は、大きく2つあります。
・サイトの評価を上げる
・サイトのドメインパワーを上げる
外部施策は、やり方を間違えてしまうと、Googleから低評価を受ける可能性もあります。目的にとらわれず、あくまでGoogleの考え方に沿うようにしましょう。
外部施策は、良質な外部リンクを得るために行う施策です。
人為的に得るものではなく、自然発生的にリンクを増やす施策になるため、直接的に何か施策をするわけではありません。
しかし、外部リンクを得やすくなるための導線を引くことは対策として行うべきです。
良質なコンテンツを作成し続けることは前提として、そのコンテンツが拡散しやすいコンテンツやサイトの設計にすることを推奨します。
例えば、コンテンツのフッターにSNSのシェアリンクを付けることで、気軽に拡散、シェアしやすくなります。
以前までは、Googleの評価としてSNSの拡散は被リンクとして効果をなさないと考えられていましたが、近年は、Google側から、SNSの拡散もサイト評価につながることを公言しています。
外部施策として、良質なリンクを得ること同様に重要なことは、悪質なリンクを否認することです。
明らかなスパムサイトや、リンクのみのサイトなどからのリンクは、サイトに悪影響を及ぼす可能性が高いため、こまめにチェックツールでチェックして被リンクを否認するようにしましょう。
被リンクのチェックと否認には、Google Search Consoleを使用します。
https://search.google.com/search-console/welcome
以下の手順で、リンクの否認が可能です。
1,必要性を判断する
ほとんどの場合、Googleは詳しい情報を提供されなくても、どのリンクが信頼できるものかを評価することができます。そのため、ほとんどのサイトではこのツールを使う必要はありません。
次の場合にのみ、バックリンクを否認する必要があります。
サイトに対して、スパム行為のあるリンク、人為的リンク、品質が低いリンクが数多くある。かつそのようなリンクが、自分のサイトで手動の対策を行わなければならない原因となっている、または今後、手動による対策を行わなければならなくなる可能性がある場合。
Googleは、第三者サイトでの行為がウェブサイトに悪影響を及ぼすことがないよう、できる限りの取り組みを行っています。それでも場合によっては、他サイトからのリンクがページやサイトの評価に影響を及ぼすことがあります。たとえば、自身または利用するSEO業者が、Googleの品質に関するガイドラインに違反する有料リンクなどのリンクプログラムを利用することで、サイトへの不適切なリンクが作成された場合などです。まず、ウェブからスパム性のリンクや品質の低いリンクをできる限り削除することをおすすめします。
リンクの否認ツールはドメインプロパティをサポートしていません。ドメインプロパティを使用している場合、このページの内容は適用されません。
2,否認するリンクのリストを作成する
否認するページまたはドメインのリストをテキストファイルで作成します(後でGoogle にアップロードします)。
否認リストのファイル形式:
・否認するURLまたはドメインを1行につき1つ指定してください。サブパス(example.com/en/ など)全体を否認することはできません。
・ドメイン(またはサブドメイン)を無効にするには、「domain:」というプレフィックスを付けます。
例: domain:example.com
・ファイルはUTF-8または7-bit ASCIIでエンコードされたテキストファイルにする必要があります。
・ファイル名の末尾は .txt にする必要があります。
・URL の最大長は 2,048 文字です。
・最大ファイルサイズは 100,000 行(空白行とコメント行を含む)および 2 MB です。
・行の先頭に # を付けることでコメントを追加できます。# で始まる行は無視されます。
例:
# 否認するページ 2 件
http://spam.example.com/stuff/comments.html
http://spam.example.com/stuff/paid-links.html
# 否認するドメイン
domain:shadyseo.com
※サイトのリンクレポートで否認すべきURLやサイトが見つかった場合、[エクスポート] ボタンをクリックすることでリンクレポートからデータをダウンロードできます。ダウンロードしたファイルから、否認しないURLを必ず削除してください。
3,否認リストをアップロードする
所有するプロパティごとに1つの否認リストを送信できます。新しいリストをアップロードすると、そのプロパティの既存のリストが置き換えられます。
否認リストをアップロードするには、プロパティの所有者である必要があります。
否認したリンクもリンクレポートに引き続き表示されます。
否認するページまたはドメインのリストをアップロードする手順:
1.リンクの否認ツールのページにアクセスします。
2.プロパティの一覧からプロパティを選択します。リストは選択したプロパティにのみ適用されます。このプロパティにすでに否認リストが存在する場合は、否認されたページとドメインの概要が表示されます。別のリストをアップロードすると、このプロパティの既存のリストが置き換えられます。
3.ボタンをクリックして、リストをアップロードします。
4.指示に従って、ローカルコンピュータ上の否認リストファイルを選択します。
※ファイルにエラーがある場合は、すぐにエラーの一覧が表示されます。この場合、既存のリストは置き換えられません。新しいリストを修正して、もう一度アップロードしてみてください。
※アップロードが成功した場合、Googleはウェブを再クロールしてページの再処理を行うため、リストがインデックスに反映されるまで数週間かかることがあります。
引用:https://support.google.com/webmasters/answer/2648487?hl=ja
コンテンツ施策、及びコンテンツSEOとは、狙いたいキーワードでユーザーにとって有益なコンテンツを作成し、作成したコンテンツ、サイトの検索上位表示を狙う施策です。コンテンツ施策も、ゼロからプラスにする施策と言えます。
現在、コンテンツのクオリティが評価に大きく影響するため、SEOの中でも最も重要な施策と言っても良いでしょう。
ここでは、効果的なコンテンツの作成の仕方について解説します。
初めに、コンテンツSEOとコンテンツマーケティングの違いについて解説します。
この2つは似て非なるもののため、用語の理解については気を付けましょう。
コンテンツマーケティングとは、コンテンツSEOや、動画、SNSなど、全てのコンテンツを活用したマーケティング手法です。
SEOは、前述の通り、内部施策、外部施策、コンテンツSEOの3つを活用したマーケティング手法です。
つまり、コンテンツSEOは、コンテンツマーケティング、及びSEOの中の一つの施策であると言えます。
ZMOT(ジーモット)とは、「Zero Moment of Truth」の略であり、2011年にGoogleが提唱した概念の1つです。
「顧客は、店舗に来店する前から購入する商品を決定している」という考え方になります。
「Moment of Truth」とは、直訳すると「真実の瞬間」であり、顧客が購入意志を決定した瞬間のことを指します。
顧客は来店してから購入する商品を決めるのではなく、来店する前に、ネットの情報を調べてイメージを固めたうえで購入します。
来店を「First Moment」とすると、ネットでの情報収集段階である「Zero Moment」で、購入意志の決定を行うのです。
そのため、ネット上で情報収集、意思決定を行っている顧客と接点を持つための施策が必要であると言えます。
コンテンツを作成するにあたって、狙いたいキーワードを決めて、あとは好きなように書いてみる、その様なやり方では結果は出ません。
もちろん、どのマーケティング手法にも言えることですが、このコンテンツは誰に届けたいのか、というペルソナの設定から、どのようなコンテンツが評価されているのかという市場調査なども行ったうえでスタートすることが重要です。
とはいえ、他のサイトの真似をするだけでも、結果は出ません。
それでは具体的にどのようにすればよいのかを、5ステップで解説します。
まずは、ペルソナを作成します。
ブランドとして、サイトに集めたいユーザーを細かに設定します。ペルソナは一人ではなく、複数名作成することを推奨します。
ユーザー像をより具体的にすることで、そのユーザーがどのようなコンテンツを求めているのかがイメージできるため、有益なコンテンツを作成することができます。
ペルソナを作成する際に注意する点は、想像だけで作成しないこと、簡易的に作成しないことです。
ペルソナ作成をするには、下記の流れが必要です。
1,情報を収集する
元あるデータを活用するか、もしデータがなければアンケートやインタビューでデータを収集することで情報をまとめます。
特に、Web上のアンケートは母数が集まりやすいため、情報収集に適していると言えるでしょう。
2,ペルソナを設定する
集めたデータを基に、ペルソナを設定します。先述の通り、顧客は1つの属性だけに分かれるわけではないため、複数のペルソナを作成します。
ペルソナを作成するにあたり、下記の項目を参考に作成すると、ペルソナの明確なイメージを持つことができます。
・基本プロフィール(名前、年齢、性別、居住地、家族構成、職業)
・イメージ写真
・生活リズム
・エピソード
・よく見るメディア
・よく行く場所
・抱えている悩み
ペルソナを設定した後は、ペルソナがどのような流れでブランド商品を購入するか、ということをイメージします。
最終的にコンテンツ作成につなげるために、カスタマージャーニーを作成するのです。
下図の通り、カスタマージャーニーを作成するには、「フェーズ」「状況」「マインド」「ニーズ」「キーワード」「検索ボリューム」「コンテンツ」の項目で作成していきます。
※「キーワードタイプ」について、フェーズによって検索されるキーワードの種類を、TIPSとして表に記してしています。
インフォーメーションクエリ=情報収集のためのクエリ
トランザクションクエリ=購入などの行動につながるクエリ
ナビゲーションクエリ=特定のブランドやサイトクエリ(いわゆる指名キーワード)。
フェーズは、「興味」「情報収集」「比較検討」「行動」の4つに分けます。このフェーズごとに、ペルソナの状況やマインド、ニーズ、それに沿ったキーワードやコンテンツを挙げていきます。
「状況」では、それぞれのフェーズでペルソナがどういった状況下にあるかを想定します。コンテンツを考える時期によっておかれている状況も違うため、カスタマージャーニーは常に作成し続ける必要があります。
「マインド」では、それぞれの状況の際に、ペルソナが考えていることを言葉として具体化します。状況だけではなく、マインドを考えることで、ユーザーが求めていることをより詳細にイメージできます。
「ニーズ」では、状況やマインドから、ペルソナがコンテンツに求めていることを導き出します。
基本的には「○○をしたい」という書き方で考えると分かりやすいです。
「キーワード」では、ニーズに沿ったキーワードを挙げます。
先ほど挙げたニーズを満たすために、どのようなキーワードで検索するか考えます。
キーワードの調査を行うためには、ペルソナのニーズから、ペルソナが検索しそうなキーワードをとにかく考えることが重要です。
そのために、何点かの調査方法を推奨します。
1,サジェストキーワードを調査する。
2,Good Keyword(無料)で調査する。
「検索ボリューム」では、想定したキーワードがどの程度のボリュームがあるか確認します。
ボリュームを確認することで、そのコンテンツのニーズが本当にあるのか、どの程度の流入が見込めそうかが分かります。
検索ボリュームは、フェーズが行動に近づくほど、少なくなります。潜在層より顕在層の母数が少なくなるのと同じように、ユーザーの意向度が上がれば、ユーザー母数自体が少なくなるためです。
検索ボリュームは、下記のツールで調査します。
1,キーワードプランナー
※広告出稿のないアカウントは、大雑把な数値しか見ることができません。
2,Ubersuggest
「コンテンツ」では、これまで調べた情報から、どのようなコンテンツを作成するべきかを決めます。狙いたいキーワードを含めて、タイトルを作成しましょう。ポイントとして、Googleの表示制限内である「30文字前後」でタイトルを作成するとクリックされる可能性が上がります。ここでは仮タイトルを決め、コンテンツ完成時に再度見直しましょう。
カスタマージャーニーを作成し、キーワードやタイトルを作成したら、次は競合調査を行います。
ここですぐに構成作成に移ると、ユーザーが本当に求めているコンテンツを作成できない可能性があります。
なぜなら、上位表示されている(=ユーザーに求められている)コンテンツのお手本を把握できていないからです。
そのため、狙うべきキーワードを検索した際に、どのようなコンテンツが上位表示されるのかを、調査します。
構成や、記載されている内容を調査し、上位表示されているコンテンツに共通しているコンテンツ内容をまとめます。
また、該当のキーワードでの検索結果だけではなく、関連キーワードも調査します。
その内容も網羅することで、上位表示サイトと専門性、網羅性に差をつけることができます。
競合調査を行い、上位表示コンテンツの傾向調査、関連キーワードの需要調査が完了したら、構成作成に移ります。
調査結果を参考に、上位表示コンテンツで記載されていたトピックと、上位表示コンテンツに不足しているトピックを入れて作成します。
その際に留意するポイントとして、hタグ(見出し)の構造を守ること、hタグには必ずキーワード、共起語を含むようにします。
構成案に沿って、本文をライティングしていきましょう。
注意点として、以下を守るようにします。
・タイトルは30文字前後まで
・タイトルの冒頭にキーワードを入れる
・本文にキーワード、共起語を含める
・代名詞を避ける
・独自性、専門性のある内容にする
SEOにはやってはいけないことがあります。
いわゆるブラックハットSEOと呼ばれる不正行為や、サイト運営者側のミスや管理不足で起こるものもあるため、気を付けましょう。
代表的なものは以下になります。
・競合のコンテンツをコピーする
競合調査で上位表示のコンテンツを参考にするのはもちろん問題ありませんが、コンテンツを丸々コピーすることはやめましょう。
Googleが検索結果の表示に同じようなコンテンツを表示させたくないため、表示が上がらない可能性もあります。
また、コピーコンテンツは著作権侵害にあたりますので、十分にご注意ください。
・コンテンツがサイト内で被る
これは特にECサイトなどで起こりやすい例です。
例えば、同じ商品で色違いの物があった際、ほとんどページの情報が同じであるため、Googleに同一のコンテンツが複数存在すると認識される可能性があります。
サイト自体も評価が低くなる可能性もあるため、ページにno indexをかけて対応をしましょう。
・質の悪い被リンクを放置する
被リンクは、質の良いリンクであれば高評価の対象になりますが、質の悪いリンクについては、逆に悪い評価をGoogleから受けてしまいます。
質の悪いリンクとは、リンクを貼り付けているだけのサイトやスパムサイトなど、明らかにユーザーに対して悪質であるサイトや有益でないページから受けるリンクを指します。
Google Search Consoleで外部リンクの確認をし、リンクを否認する作業を行う必要があります。
・不正に順位を上げようと小手先の方法を取る
これがブラックハットSEOと呼ばれるものです。例えば、不正な被リンクを自分で作成、もしくは外注に頼んで多量に被リンクを受けたり、釣りページを作成したりすることなどが挙げられます。
何度も申し上げている通り、SEOで効果を上げるには「サイトを整備して、ユーザーに有益なコンテンツを作り続ける」ことしかありません。
小手先の技術でどうにかするのではなく、ユーザーの事を第一に考えて、実直にサイトを良くしていくことこそが、Googleが求めているSEOのあるべき姿です。
サイトをGoogle検索に表示させる一般的なおすすめの方法とともに、ページまたはサイトが検索結果から除外されないようにするための品質ガイドラインを示します。
ガイドラインには、以下の3つのガイドラインがあります。
・一般的なガイドライン
サイトを最適な状態で Google に表示させるおすすめの方法を示します。
https://developers.google.com/search/docs/advanced/guidelines/overview?hl=ja#general
・コンテンツ固有のガイドライン
画像、動画、AMP、AJAX、モバイル対応サイトなど、サイト上の特定のコンテンツ タイプに関するその他のヒントを示します。
https://developers.google.com/search/docs/advanced/guidelines/overview?hl=ja#content
・品質に関するガイドライン
ページまたはサイトが検索結果から除外される可能性がある不適切な手法について説明します。品質に関するガイドラインに抵触した場合、順位の下落が起こり得ます。
https://developers.google.com/search/docs/advanced/guidelines/overview?hl=ja#quality
引用:https://developers.google.com/search/docs/advanced/guidelines/webmaster-guidelines?hl=ja
弊社で実際に行ったSEO事例を、2つ紹介します。
サイトリニューアルに伴い、SEOを行った事例です。
サイトリニューアル前は、コンテンツも少なく、サイト構造が未完成だったため、Googleの評価を得られず、ほとんどサイトの流入がない状態でした。
主に下記を行い、1年間のコンテンツSEO対策でセッション数が15倍になりました。
・潜在層から顕在層をターゲットにしたコンテンツページの設計、及びにコンテンツの追加
・1年間で248本のコンテンツを追加
・明確層をターゲットにしたページの内部リンクチューニング
・meta要素の調整
不動産投資サイトのスケジュール設計として、最初の段階では、潜在層向けのコンテンツを主に作成しながら、顕在層向けのコンテンツも作成をしていました。顕在層に近づくほど、検索ボリュームは減っていくためです。
あくまでもSEOでの目標は、サイトの流入、及びにページビューの増加であったため、潜在層向けのボリュームの多いキーワードを中心に施策を行っていました。
一定のボリュームを得てから、徐々に顕在層に移ることで、潜在層コンテンツから顕在層コンテンツに流れるケースも増えていき、結果的に、サイトでの自然検索のお問い合わせも発生するようになりました。
コラムコンテンツディレクトリを新規作成し、SEOを行った事例です。
コンテンツ施策前は、広告での流入がほとんどでしたが、費用対効果の観点から相談をいただきました。
主に下記を行い、結果、施策を始めてから8カ月後には当初と比較して、約8倍の流入となり、サイト流入の多くを自然検索が占めるようになりました。
今現在でも、サイトの流入数は伸び続けています。
・準顕在層から顕在層をターゲットにしたコンテンツページの設計、及びにコンテンツの追加
・3年間で72本のコンテンツを追加
・明確層をターゲットにした生体ページの内部リンクチューニング
・meta要素の調整
・クリエイティブ変更によるサイト導線の強化
ジュエリーサイトでは、準顕在層から顕在層を狙ったコンテンツを作成しています。そのため、先ほどの不動産投資サイトよりは伸び方が若干緩やかになります。
ただ、SEOの施策を続けていくことで、ドメイン評価が上がり、コンテンツをアップすると、大体約1か月で上位表示や協調スニペットの表示がされるようになっています。
これは、専門性の観点でGoogleから高評価を得ていると言えるでしょう。
このコンテンツでは、大きく以下のトピックを解説しました。
・SEOについて
・メリットデメリット
・上位表示される仕組み
・基本的な考え方
・具体的なやり方
・やってはいけないこと
・SEO事例
SEOは1つのマーケティング施策ではありますが、幅広いWebマーケティングの知識が必要な施策です。
また、Googleのアルゴリズムアップデートは頻繁に行われており、アップデートの情報や、最近のSEOの傾向などは、常にチェックしておく必要があります。
つまり、SEOは知見の広さと情報へのアンテナの張り方が重要なマーケティング施策と言えます。
Google検索セントラルには、SEOに関するほとんどすべての情報が掲載されています。
https://developers.google.com/search
こういった情報を参考にしながら、実際に自身で検索結果を見て調査し、適切なSEO対策を行いましょう。
SEOは、広告のようにすぐに効果が出るわけではありませんが、真面目に施策を続けることで、将来的には大きな資産となります。
そして、資産にするためには、小手先の対策ではなく、ユーザーがサイトに何を求めているのか、を常に意識しながら、ユーザーのためのサイトを作り上げていくことが、最も重要です。
SEOを行うにあたって、「ユーザーが求めているものとは?」を常に追求することを忘れないようにしましょう。
オンラインのお打ち合わせにて、業務委託の活用方法や候補者をご提案をいたします。